子供達は夢を見ない
二章〜初仕事〜
正式にエンチルになってから一ヶ月。
彼等は三番隊隊員となり日々訓練に勤しんでいた。

作戦は実際に現地に行って行動する者と基地からバックアップする者が居て、初めて成り立つ。
三人の中で現地に行くのは恩田と前木。
バックアップは羽根田が担当する事になった。

銃器の扱いからピッキングまで色々な技を教え込まれた。

そして、今日。
初めての仕事が来た。

コンコン。

「失礼します。恩田グループです」

「久しぶりだね。君達も成長したものだ」

三人は隊長の唐木に呼び出されていた。

「君達に初の依頼だ。依頼内容は『救出』だ。大人…つまりマッド達に捕まった仲間を助けて欲しい」

「場所はどこですか?」

「中立都市マスグを通り東に三キロ行った場所だ。初仕事にしては荷が重いかもしれないがやってくれるかね?」

「分かりました。やらせて頂きます」

「今回は単独行動になる。救出には恩田が。バックアップは羽根田と前木に頼む」

「了解です」

「銃は実弾の使用を許可する。が、人質は傷つけるなよ。作戦内容と人質の写真は羽根田のラップトップに送っておいた。準備が出来次第作戦を実行するように」

『分かりました!』

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