テレビの向こうの君に愛を叫ぶ

「早く食ーべーよーうーよー!!!
パスタ冷めちゃう」


澪君の声に私たちはテーブルの周りに集まった。
トマトの優しい香りが私とShootingのみんなを包み込んだ。


「いただきまーす!」


5人で声を合わせる。


「澪ちゃんの料理久しぶりだなぁ」


蒼君がにっこりと目を細めて笑う。


「ほんまや!相変わらず美味いなぁ」


器用にフォークにパスタを巻きつけて口に運びながら春翔君は嬉しそうに澪君に向かって投げキッスをする。
澪君はそれを手で払いながら軽く無視。
いいなぁ。この雰囲気。CDの初回限定版についてくるメイキングでの様子によく似ていた。

くるみが薫るパスタは、私にとって初めての味だった。
この前の朝ごはんも美味しかったけど、このパスタも本当に美味しい。

< 119 / 240 >

この作品をシェア

pagetop