テレビの向こうの君に愛を叫ぶ
告白しよう
【Hirona Side】
広い広いコンサート会場の中。
今日はShootingのライブの日。
私と澪君が駅で出会って、約1年が経つ。
隣には大切なライブ友達のまひるちゃん。
二人並んで、澪君の配慮でキープしてくれていたアリーナ席の1番前に立っていた。
まひるちゃんは、この奇跡のような席にものすごく驚いていた。
そりゃそうだよね。まひるちゃんは、この席が抽選で当たったと思ってるんだから。
ノリのいい曲を数曲歌い、ちょっとしたダンスコーナーを経て、ライブはトークコーナーに移った。
その間にもなんども澪君と目が合う。
「だめじゃん、ちゃんと仕事しなよ」って、私は口をパクパク動かした。
「実は今日、澪ちゃんから大切なお話があります!」
蒼くんが突然、声を張り上げて言った。
会場がざわつく。
何も聞いていない私も、なんだろうと、不安になった。
「せやで!!よーく聞いてやってくれや!」
春翔くんの言葉で会場が静まり返る。
澪君は、メンバーに押されるようにしてステージの前の方に出ると、口を開いた。
モニターに、いつもにも増して、真面目な顔の澪君が映る。