テレビの向こうの君に愛を叫ぶ

「な、夏村…ひ、ひひ紘那ですっ」



緊張のあまり声が震える。

だって大好きな人だもん。

画面越しでしか会えない人だもんね。



「可愛い名前だね」



澪君の笑顔は雑誌より何十倍も格好いいことを知る。



「あ、ありがとうございます」



私は紘那と名付けてくれた父に、大好物のさきイカを買って帰ることを心で約束した。
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