テレビの向こうの君に愛を叫ぶ
「紘那ちゃんは高校生?」
読んでいたものをテーブルに置きながら、澪君は隣に私を座らせた。
ちらりと見ると澪君が読んでいたものはドラマの台本だった。
今度何かに出るのかな。
そっちに意識が偏っていながらも、私は頷いた。
「2年生です」
「わっかいなぁ。まだ17歳かぁ」
羨ましそうに指で数える澪君。
彼は一昨年に有名私立大学を卒業した24歳。
卒業の新聞記事も全部スクラップして保存してある。