テレビの向こうの君に愛を叫ぶ

「この子は蒼君が好きなんだぁ……んー、でも紘那ちゃんの方が可愛いね」


「んなっ…!」


体温が一気に上がる。
頭でピーピー警報が鳴り始める。

天然なのか、確信犯なのか。


……天然だよね。


「紘那ちゃん反応いいからいじるの楽しいね。
今度雑誌で趣味聞かれたら『紘那ちゃんいじり』って答えようかな」


澪君は呑気に笑いながら白いカップに注がれたコーヒーを飲んでいる。

私はもう嬉しいを通り越して、気を失いそうだった。
特にさっきの言葉。
正直椅子から転げ落ちそうなくらいの衝撃だった。


Sな澪君。
知らなかった。
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