テレビの向こうの君に愛を叫ぶ

小腹を満たした私たちは奇しくもお化け屋敷の前で立ち止まる。


「行こ?」


悪そうな顔をして私の3歩前で手招きをする澪君。

私はふるふる首を横に振る。


「えー」


彼は私のすぐ前まで戻ってくると、同じ目線の高さになるように膝を折る。



「次紘那ちゃんが乗りたいのに付き合うからー」



子供みたいなのはどっちだろう。
駄々をこねるスーパーアイドルを見ていられなくて、私は渋々了承した。
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