テレビの向こうの君に愛を叫ぶ

うさぎと猫のマスコットと一緒に澪君のカメラで自撮りをすると、私はちらりと奥のプリクラコーナーを見た。


お揃いのマスコットももらったし、満足。


私は全く未練もなく、ゲームセンターを後にしようとした。



くいっとパーカーの袖が引っ張られる。


「俺、あれ撮ってみたい!」


澪君がもう片方の手で指差すのはプリクラの機械。


「俺撮ったことないの」


「ないの?」


「いい大人だからね。今日は気持ちが高校生だから」


彼はウインクをして私をぐいぐいとプリクラの方へ引きずっていく。



いいのかな、こんな幸せ。

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