テレビの向こうの君に愛を叫ぶ

『えぇ、疲れてるのに悪いよ』


私は嬉しい気持ちを押さえ込んで、澪君の体を心配する。

ゆっくりできる日は、なるべく体を休めるために使ってほしい。


『全然。むしろ楽しみ』


『本当に?』


『本当に。じゃあ、家帰ったらまた連絡するから』


やばい…にやけちゃう。

大好きな憧れのアイドルとビデオ電話で勉強。
普通の高校生カップルとは少し違うけど、これもありだよね。

まぁ、私たちは決して付き合ってないんだけど。


鼻歌交じりに夜ご飯を食べて、お風呂に入った。
今日は大好きなハンバーグだった。

なーちゃんはそんな私を横目になんだか嬉しそうに笑っていた。
なーちゃんにはきっとみんなお見通しなんだろうな。
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