スイート・ルーム・シェア -御曹司と溺甘同居-
……ダメだ。
最近、識嶋さんの言葉や行為に振り回されてて心が落ち着かない。
お願いだから、心を刺激しないで。
じゃないと私……
「高梨? どうした?」
いつの間にかうつむいて考えこんでしまっていた私を覗き込むようにして声をかけてきた相馬先輩。
「ご、ごめんなさい」
「いや、別にいいけど、具合でも悪いのか?」
「大丈夫です。えっと、続き! 続きやっちゃいましょう」
私がぼんやりしているうちに麻衣ちゃんもいなくなっていたらしい。
先輩はまだ少し私の様子を気にしつつも、私たちはまた二人だけになった空間で打ち合わせを再開した。
私はテレビのチャンネルを切り替えるように、思考をリセットして。