君に溺れた
みんなに幸せを
結婚式当日

真凛は純白のウエディングドレスを着ている。

新婦控室には、真凛の父親、義理の弟の竜哉くん、佐藤雪野さんが温かい目で真凛を見つめている。

「雪野さん、泣かないでください。」

「…うぅ…だってこんなに綺麗に花嫁見たことないよ。真凛ちゃんは私の嫁になって欲しかった。」

雪野さんという方は人目も憚らずわんわん泣きだした。

真凛は困った様子でオロオロし出す。

そこに佐藤先生が入ってきた。

「母さん、恥ずかしいからやめてくれよ。振られた俺の立場がないだろ。」

「そうよね。縁がなかったって思うしかないわね。真凛ちゃん、幸せになるのよ。1人で頑張らず、旦那さんにちゃんと甘えるのよ。」

「はい。」

真凛は涙ぐんで雪野さんに抱きつく。


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