君に溺れた
お母さんが訪ねてきた日から私は大地さんとの時間を大切に過ごした。

いずれ、幸せは終わりがくる。

そう考えたら1秒も無駄にできない。

「ふふっ。大地さん、口にソースついてます。」

「んっ。ありがとう。」

「んっ。今日のソース上手くできた。」

「・・・(照)。真凛、自覚なさすぎっ。」

「え?」

「今夜覚悟しとけよ。」

大地さんは、私を優しく包んでくれる。

きっと私を守って甘えさせてくれる人。

出来ればずっとこの腕の中で過ごしたい。

ベットの中で夢中で私を求めてくれる。

こんな幸せな時間をありがとうございます。

大地さん。

大好き。

一緒にいられなくても、何年後でも。

「大地さん。」

「ん?」

「お願い聞いてくれますか?」

「真凛がお願いなんて珍しいな。なんでも聞いてやるよ。」

「私、デートがしたいです。」

「デート?」

「行きたいところがあるんです。」

「いいよ。今度の土曜日にしよう。」

「ありがとう。楽しみ!!」

大地さんの胸に顔をうずめてすりすりする。

「真凛、いつそんなおねだりを覚えたんだ?」

「ふふっ。秘密。」

「そんな悪い子にはお仕置きが必要かな。」

大地さんは、そのあと私が意識を失うまでたくさん愛してくれた。
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