君に溺れた
防犯カメラには、山田可南子が映っていた。
今日、山田可南子は仕事を休んでいる。
真凛が危ない!!
俺は急いで病院に向かった。
病室前にいるはずの警官はいなかった。
病室に入ると、真凛が床に座り込んでいる。
その前に仁王立ちしている山田可南子。
「真凛!」
「・・・だい・ち・・・さん」
「山田さん、どうしてこんなことを?」
「一ノ瀬係長、この子に騙されてます。この子は一ノ瀬係長が優しいので誘惑してるんですよ。母親を殺されて、一ノ瀬係長の優しさにつけこんだ最低な女ですよ。だから私が一ノ瀬係長と別れるように言いました。」
「山田さん、どうして。」
「だって一ノ瀬係長の隣が似合うのは私です!一ノ瀬係長に認めてもらえるようずっと努力してきました。なのに、こんな子が彼女だなんて許せない!」
「山田さん、君は僕のことを勘違いしているよ。僕は君にそれだけ思ってもらえる男じゃない。7年前、真凛が一番傷ついていたときに、役に立ちたいと言って近づいた。でも、俺がただ会いたかったんだ。13も歳の離れた真凛に会いたくて。俺はそういう男だよ。決して真凛が誘惑したんじゃない。」
「・・・うそ。そんなのこの子を庇ってるだけですよね?」
「俺は真凛を愛してる。真凛じゃなきゃだめなんだ。」
「そんな・・・」
山田さんはよろけながら後退りした。
俺は真凛に駆け寄ろうとしたとき、山田さんが真凛に刃物を向けて走り出した。
俺は真凛を抱き締めた。
真凛が叫んだ。
涙が溢れている。
「まり・ん、泣かないで・・・わらっ・・て」
「大地さん!大地さん!!」
俺を一生懸命呼んでいる。
俺は薄れていく意識の中、真凛の頬を撫でる。
真凛、泣くな。
今日、山田可南子は仕事を休んでいる。
真凛が危ない!!
俺は急いで病院に向かった。
病室前にいるはずの警官はいなかった。
病室に入ると、真凛が床に座り込んでいる。
その前に仁王立ちしている山田可南子。
「真凛!」
「・・・だい・ち・・・さん」
「山田さん、どうしてこんなことを?」
「一ノ瀬係長、この子に騙されてます。この子は一ノ瀬係長が優しいので誘惑してるんですよ。母親を殺されて、一ノ瀬係長の優しさにつけこんだ最低な女ですよ。だから私が一ノ瀬係長と別れるように言いました。」
「山田さん、どうして。」
「だって一ノ瀬係長の隣が似合うのは私です!一ノ瀬係長に認めてもらえるようずっと努力してきました。なのに、こんな子が彼女だなんて許せない!」
「山田さん、君は僕のことを勘違いしているよ。僕は君にそれだけ思ってもらえる男じゃない。7年前、真凛が一番傷ついていたときに、役に立ちたいと言って近づいた。でも、俺がただ会いたかったんだ。13も歳の離れた真凛に会いたくて。俺はそういう男だよ。決して真凛が誘惑したんじゃない。」
「・・・うそ。そんなのこの子を庇ってるだけですよね?」
「俺は真凛を愛してる。真凛じゃなきゃだめなんだ。」
「そんな・・・」
山田さんはよろけながら後退りした。
俺は真凛に駆け寄ろうとしたとき、山田さんが真凛に刃物を向けて走り出した。
俺は真凛を抱き締めた。
真凛が叫んだ。
涙が溢れている。
「まり・ん、泣かないで・・・わらっ・・て」
「大地さん!大地さん!!」
俺を一生懸命呼んでいる。
俺は薄れていく意識の中、真凛の頬を撫でる。
真凛、泣くな。