君に溺れた
腕が痛い。

頭もズキズキする。

私は痛みで意識が朦朧としていた。

佐藤先生が痛み止めを準備して飲ませてくれる。

痛みが和らぎ目を開けたとき、目の前には大地さんがいてくれた。

よかった。

大地さんの顔をみたら安心して自然と笑顔になる。

狭い病院のベットに一緒に入ってくれた。

優しいキスのあと、私が眠るまで頭を撫でてくれた。

朝、目を覚ますと大地さんはいなくて、メモ書きが残されていた。

『おはよう。仕事に行く。終わったら来るから。何かあったら連絡するように。』

メモ書きを握りしめてほっとする。

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