私に1番近いキミ。
手元に広がったノートを見て思わず不満がこぼれる。
雪生が今回の範囲で苦手だってゆってた所を教科ごとにまとめる作業をしてた途中のノート。
私だけこんな必死に頑張って、当の本人はゲームに没頭。
怒るとかそういうんじゃなくてもう呆れたよ。
つーか、ほんと別に私があいつのためにここまでする必要なくない?
「あほらし。寝よっ」
とはいってももうすっかり勉強する気になってた私は目が冴え渡ってる。
もともとテキスト広げだした時間も遅かったし。
少しだけやって眠気きたら寝る。それでいいか。
結局この日、雪生に強く言い過ぎたかも…とか、あいつへのイライラとかいろんなことを考えちゃって寝たのは2.3時間ほどだった。
「おはよー」
「おはよ夢月…って何その死にそうな顔!」
翌日クマを作りながら朝、家からの最寄り駅に向かうと早速美詞にご指摘を受けた。
「あー、昨日色々あって寝付けなくてさ。
ま、気にしないで元気だから!」
ここで雪生の名前を出せないあたりにも、煮えきらなさがふつふつとする。