私に1番近いキミ。



忘れかけてたけど、この人懐っこい明るい性格とノリの良さ。



雪生の周りは大体人で溢れてる。



いつも機械科の中心には雪生がいるんだった。



「雪生!昨日のあれ!!」


「雪生勧めた曲聞いた!?」


「なぁ今日このあと暇ー?」


「つーか聞いてよ雪生お前に言おうと思ってたんだよ!(笑)」


たった数十センチの距離にいるはずなのになんかとっても分厚い壁があるようなこの感覚。


話しかけようとしてるのに、それに全く気づいてくれない。


なんだろ、この寂しい…とはちょっと違うな。


ちょっとチクチク?ズキズキ?心が重い感じ。


いつも私に向かってヘラヘラ笑いかけてくるくせに。下らないこと話してくるくせに。


用事あるんだけど…こっち向けよ、気付いてよバカ。



結局その問題の正しい答えもわかんないまま。


心の重さの原因もよくわかんないまま。


試験開始時間になって、ただひたすらに問題を解いた。

























< 30 / 36 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop