私に1番近いキミ。
あれから2週間。
なんとなく雪生からの着信を適当な理由つけてスルーしちゃってる私。
別に私が相手しなくても、代わりなんていくらでもいるんでしょって思うとモヤモヤがさらに大きくなる。
「はぁ~。」
この悪循環。
「…ばか。あほー。なんなのさぁ…。」
放課後、夕日に赤く染まる人気のない教室。
既にぬるくなった手元にあるパックジュースを意味もなく見つめて。
ぽそっとため言い混じりにこぼれた愚痴。
「誰がバカだって〜?」
…なんでやねん。
別にお前に向けた言葉じゃないし。返事すんな阿呆。
今の私の悩みの元凶が目の前に。
「いや、なに?なんでいんの?」
「いやいや、それこっちの台詞な?
俺は旋盤~。終わって教室に忘れ物取りきたら電子科に見覚えあるブスが居たから。」
「あー、、ね。」
いつもなら"ブス"って単語に突っかかる所だけど正直今は気分的にはいはいって感じ。
「どーしちゃったの?最近。随分そっけないじゃん。」
「あれ?もしかしてバレちゃってたやつ?」
「バレバレ。」
あちゃ〜ってわざとらしくオーバーなリアクションをとる。