君と僕の約束
街は半壊してしまったがとりあえず宵妖は全て片付いたので、宵妖退治師にはつかの間の休憩が言い渡された。
ただまたいつ宵妖たちが襲ってくるか分からないので装備は外せなかった。
私は救護所から少し離れた神社に足を運んだ。
神社の境内で腰を下ろしてからふと思った。
自分でもわかるほど力が強くなっていること。
自分ではあまりコントロールができないこと。
そして歯止めがきかないこと。
これがいいことなのかどうかは私には分からなかった。
「夏葉。」
「夏凪翔...」
夏凪翔は私の隣に来て腰を下ろすと私に腕を出すように言った。
出した腕には夏凪翔の数珠と似たものがついていた。