友チョコじゃ、嫌だから。
「…ゆ、…びわ」
ピンクゴールドの指輪。
小さいハートが横並びに5つ付いていて、そのハートの中にはキラキラ光る石が埋め込まれている。
……可愛いんですけど。
何これ、サプライズすぎる。
「今どき、逆チョコっての流行ってるんだろ?架純 全然 素直になんねーんだもん。待ちくたびれた。」
「っ、!!……わ、私が悠斗のこと好きって、」
「そうだったら、いーのに。って、ずっと思ってたけど。違った?」
ニッと笑う。
ほら、目がなくなる。
その笑顔が、たまらなく愛おしいから…もう戻れない。
「…っ、ゆ、悠斗のくせに!!!」
私ばっかり、ドキドキしてる。
私ばっかり、私ばっかり好きだと思ってた。
でも、
「でも、好きなんだろ?俺のこと。」
「っ〜〜/////」
─────────グイッ
「わ、」
私を引き寄せるその手も、抱きしめるこの腕も。囁くその声も。クシャッと笑うその笑顔も。
「俺は、架純が好きだよ。素直じゃねえけど、それもひっくるめて、全部 可愛くて仕方ねぇよ。」
「なっ、/////」
「……俺の片想い?」
どうしょうもないほど、愛しいと思うから。ずっと側にいて、責任取ってよね。
素直じゃない私だけど、キミを想う気持ちは絶対に誰にも負けない自信があるから。
だから、
「……私も、悠斗が好きだよ。」
「っ、……やった。」
心を込めて作った
本命ガトーショコラ、貰ってください。
【END】