友チョコじゃ、嫌だから。



とは言え!だ。


毎年、友チョコをあげてきたとは言っても、手作りなんてあげたことないし。


ひどい時なんて、購買で買った板チョコとか。

焼きそばパン!なんて事もあった。




…本当に、本当に義理チョコ。




「…これは、何チョコなんだろ。」




手元のソレに視線を落として、もう何度目になるか分からない自問を繰り返す。



確かに悠斗はいいやつで、喧嘩ばっかりだけど…一緒に居て楽しいって思う。


でも、それが異性としてなのか、友達としてなのか。



未だに白黒つかない、煮え切らない自分。


…いや、逆にさ?今更…もし、本当に万が一 私が悠斗のことを好きだったとして!!


それで、このガトーショコラ渡して『好き』なんて伝えちゃったとして!!



そしたら、どうなるの?
私たちの関係って…?



『俺も好きだったよ』なんて、甘い恋愛ドラマみたいな展開なんて、あるわけない。



だって、悠斗だもん。


『冗談キツすぎ!』なんて言って振られて、今の関係にも戻れず…終わっちゃうかも。



……何それ、かなり辛いんですけど。
あー、もう…好きじゃん、これ。



私、悠斗が好きじゃん。本当にやだ。
< 8 / 17 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop