放課後ニヒリスト

文法の確認をして、私はいってらっしゃい、と送信ボタンを押した。


明日の今頃には、返事が返ってきているだろう。










「あー・・・」




一気に疲れが来た。

駄目だなあ。

両親とのつながりは、これだけ。



二人ともフランスに住んでいるから、私は家にいつも一人。


二人が気にするのは、私の学校生活と、友人関係だけだった。


ちなむと、うちの学校は、無宗教。




なので(なのに?)、仏教とキリスト教の行事を執り行う。


9月末には筝曲演奏会(私は三味線も琴も習っていたので結構楽だ)。


10月の文化祭では近所の教会を借りてバザー、茶室ではお茶会がある(私はなぜか、生徒会の書記なので、両方の手伝いをさせられることになった)。


12月にはクリスマス祭(ここで私は多数決で独唱を歌うことになった)。


2月には百人一首大会(お汁粉が配布されるらしいけど、私はあんこは苦手)。


ちなみに学校の敷地内には茶道部、筝曲部、華道部、が使うための小さめの日本家屋もある。






なんでだ。
なんで両方をとるんだよ。欲張るな、大人たち。
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