放課後ニヒリスト
「でさ、明日、なんか特別授業とか言ってたよな」
「ああ、近くの学校の生徒が・・・でしょ?」
「・・・彼氏を・・・」
「・・・・・・」
がたん、とリョータ先輩が立ち上がった。
反動で椅子が倒れ、大きな音が放課後の校舎に響く。
「どした、」
「炭酸風味プレッツェルか?」
イツキ先輩がそう笑いながら聞いても、リョータ先輩は怖い顔をしてたっているだけだった。
やっと口を開いたのは、彼が重要なことを言おうとしていると、私たちが肌で感じ始めたときだった。
「・・・・転校したんだよ、俺の彼女」
「・・・・で?」
聞き返さなければよかった。
「ソイツが転校したのが、その■■学園・・・・」
「え、」
もしかして、と私が言う前に、彼は半分泣きながら、こう告げた。
「殺したのって、俺の元彼女なんだよ」
ひゅう、と隣でレン先輩が息を呑むのがわかった。
目の前が、真っ赤になった気がした。