放課後ニヒリスト
男と女がいれば、必ず恋をする?
誰だよ、そんなこと言い出したの。
少なくとも私たちは、そんな型にははまっちゃいなかった。
5月になって、気付けば集まっていた私たち、7人組。
私、中学1年生のエラ。
隣の席の、ユウ。
2年生の、ケイ先輩とアキラ先輩。
3年生の、リョータ先輩と、イツキ先輩と、レン先輩。
この中で、女子は私だけって、これまたすごい組み合わせだと思う。
ことの始まりは、4月30日の昼休みだった。
クラスになじめず、私は屋上のコンクリートの上に座りながら、購買で買ったおにぎりをほおばっていた。
ああ、ため息。ああ、悲しい青春。
どうせ寂しい女だよ、私は。
でも、急にドアから騒がしい声が聞こえてきたかと思うと、勢いよく開けられたそこに6人の男子が立っていた。
「お!先客いんじゃん!!」
そう言っておどけた表情をした彼を、私は知っていた。
「あ、ユウ・・・君」
隣の席の彼は、私を覚えていたらしく、にこやかに手を上げた。