放課後ニヒリスト

私がケータイをいじる手を見て、ぼそっとアキラ先輩が呟いた。

「校則とかどうでもいいのかよ、お前」
「え?・・・ああ、マニキュアのこと?」






2週間に一回の割合で、私はマニキュアの色を買える。


でも、ピンクとか可愛らしい色ではなくて、黒とか白とか青とか赤とか、後はとにかくヴィヴィッドな色ばかり。


薄くてぼんやりした色なんて、私には似合わない。


「生徒会だろ、一応」
「勝手に先生に決められただけだもん」


そうだ、私だってやりたくてやっている訳ではない。











・・・あれ?








「あー!!今日生徒会議あるの忘れてた!!」

生徒会メンバーはどこか他行に集まって色々と話し合いが在ると言われていたのに・・・やってしまった。


「ばーか。ファンタプリッツとか言ってるからだよ」
「あー・・・絶対明日呼び出されるー・・・」
「俺、あの生徒会長、美人だとは思わねー」
「ああ、なんだっけ、名前」
「キョウコ先輩でしょ?似合ってないよね、あのフレーム」
「あ、俺ここ。じゃあな」


手を振りながら、イツキ先輩はホームに降りた。




















残り、3人。
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