放課後ニヒリスト



バスタオルを首にかけたまま、リビングに入る。



「あ、来たぜ、ドジ女」



ユウが私を指差しながら笑うから、後頭部を叩いてやった。



「ばんそこ、どこだっけなぁ」



救急箱の中だろ?
それが見つかんないのー。やだなー、どこだっけ。
お前、ボケ始まってんじゃねぇ?
うっさいなあ。余計なお世話だよ。



「あ、あった」



戸棚を色々開けて、がさごそ漁っていたらやっと半透明なプラスチック製の箱が出てきた。


めったに使わないんだよ、こんなもん。
いちいち場所なんて覚えてないっつーの。



大き目の絆創膏を傷に貼り付けて、私は冷蔵庫のケーキを取りに行った。







お茶会なんて、本来なら女の子同士でやるようなものなのに、周りは男だけ。
笑っちゃうね、本当。
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