白い月
タイトル未編集
ぐちゃぐちゃのなんだかわからない、ドロドロな形に見えるの、涙のせいかな??
子守唄を歌ってくれるあのおとはもう聞こえない。
白い月がぼやけて浮かんでつないできた全部の感情をばらけさせてしまいそう。
月の階段は壊れていて、わたろうとしても、薄暗い2段先が空洞になっていて、
うっかり私は足を滑らせて落ちる宿命なのだろう。
夜中に悪夢を見て、旅先で途方にくれる。
大切な者や物を失くしたことを忘れるための旅は、
余計にその存在を実感させるだけであった。
満月色のピンヒールも欠けて、転んだせいからか、
日中のその傷が今になって痛むのも、号泣に意図役買ってる。
Weißer Mondなんてカクテルを飲んで、その酔いも心の動きを増幅させてるのかもね。
少し肌寒い空調に耐えつつ、キンキンに冷やした抹茶オレをあえて飲む。
甘い味が涙腺をなぜか刺激して、好きな音楽を聴きたいけれど、
スマホのバッテリー切れてるし、パソコンもなければ、
テレビあどうでもいいお笑い番組しかやっていないから、
私はさらに思い出に浸ってしまう。
手作り弁当も、外に出て公園や遠くの町の水族館に行くことも
今となって字はかなわない。
月明かりに、寝不足気味な幼い私をそっと撫でてくれた、近しき存在。
まだいなくなったことを、信じたくないから、窓を開けようとして、
曇り空で月が確認できなかったら、このマイゴナミダが暴走してしまうから、
やめておいた。
こよなく愛してたメロディも家族との想いも薄れていく。
何が何なのか、朧月のように。
満ち欠けを繰り返すのが、まるで人間の心や記憶みたいで、
そっと手で満月をむなしく作ってみた。
あの月光のカーテンを潜り抜けたら、新しい姿があるのかな?
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