コトノハ
タイトル未編集
コトノハ~いつか降る声のかけら~
宇宙のすみっこにいるような気分で、
入間カナのマインド、グルグル混乱していた。
言葉が浮かばない。
そして場面かんもくでも悩んでいた。
書きたい小説や歌詞、いくらでもあるのに
どうして私だめなんだろう。
単語が崩れたパズルのようにバラバラで体をなさない。
先週の金曜日、駅前のデパートで気に入って買った
カーネーションのノートにも何もつむげないでいる。
カナ、どうしてうまく他人とコトノハを交わせないんだろう。
クリエーションと連呼する、ギャグなテクノ音楽人のPVも
少しむなしくなってしまう。
何気ないあいさつすら、緊張して言えないでいる。
何かを云おうとすると、決まって問題ばかり起きて
巻き込まれたりいさかうニンゲンタチヲミスギタカラカ。
意味のあることなどあるのか、仕草だけでわかりあえる
スズメを見ながら、そうカナは思った。
イチョウの木の上で二羽のスズメがさえずり、足元で野良猫がカナの足にコロコロ
三毛の毛並みの頭をすりつけてくるので
ベタな風景に、24日分のもやもやを炸裂させて
カナの小さな目から無垢なナミダが流れた。
このひらひらと落ちる、木の葉のように
多くの以心伝心なつぶやきを
色々な糸で通じ合わせられたらいいのに。
言葉では伝えられない感情が
ずっと孤独無言少女の心にこだましていた。
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