LOVE物語2
ーside遥香ー
眩しい朝の光で私は目を覚ました。
体を半分起こすと、昨日みたいな頭痛も怠さもなくなっていた。
よかった。今日は学校に行ける。
「おはよう、遥香ちゃん。」
「輝先生?何で?」
「昨日、そのまま泊まらせてもらったよ。尊が夜も離れないでくれって言われたから。昨日、遥香ちゃんが寝てから何回も電話あって、遥香ちゃんの様子を気にしてたよ。」
「尊が?」
「うん。電話してあげな。」
「今かけても大丈夫かな…?」
「大丈夫だよ。まだ、朝の回診は始まらないからね。」
私は朝陽先生にお辞儀をしてから、自分の部屋に向かい電話をかけた。
「遥香!?」
ずっと聞きたかった声。
やっぱり安心する。
「尊、ごめんね。心配かけちゃったみたいで。」
「そんなことはいいよ。それより、熱は?下がったか?」
「下がったと思う。まだ、体温測ってないの。」
「まだ、起きたばかり?」
「そう。」
「声がまだ眠そうだもんな。昨日、喘息出たって聞いたんだけど、今呼吸はしづらくない?」
そういえば、昨日の夜中急な息苦しさに目を覚ました。
それで、すぐに喘息の発作がでたんだった。
でも、胸は苦しくない。
「うん。ちゃんと空気吸えてるよ。」
「ちょっと、携帯を自分の胸にあてて深呼吸してみて。」
え?何で?
もしかして疑ってる?
疑問には思ったけど私は携帯を胸に押し当て尊の言う通りに深呼吸をした。
「よし。大丈夫そうだな。」
「尊、心配しすぎ。」
「遥香のこと大切だから。熱がないなら学校に行ってもいいけど、具合悪くなったらちゃんと保健室行くこと。梓にもちゃんと行っておくから。」
「うん。」
「遥香?言いたいことあるだろ。」
やっぱり、尊は鋭い。
私は、尊に言われた日からずっと考えていた。
父親のお墓参りのことを。
でも、私は決心できた。
ちゃんと、命日の12月25日に会いに行こうって。
私も、いつまでも会わないわけにはいかない。
お父さんのことは、大切に思っていたから。
「尊?私、12月25日に会いに行く。お父さんに。ちゃんと、お墓参りしてくるから。」
「遥香。俺もその日は休みもらったから一緒に行こう。」
え?
もう休みもらってたの?
尊は、分かってたんだ。
お父さんが亡くなってから、お通夜もお葬式も出してもらえず、あの日が最後だった。
ちゃんとお別れもしてなくて、ずっと会いたかった。
「遥香?泣いてるの?」
「だって…尊…分かってたの?私が…」
「ちゃんと分かってたよ。遥香が、お父さんに会いたいって事は。あの日以来、会えてないんだろ?それなら、ちゃんと拝んで心の中でお話してきな。」
「尊…私、ちゃんとお父さんの家族と話せるかな。」
「遥香、ちゃんと話せなくてもいいんだ。最初から、ちゃんと話せなくても徐々に打ち解けていけばいいと思う。たくさん時間がかかったっていいんだよ。だって、遥香が大好きだったお父さんのお姉さん、それからそのご家族なんだから。家族なんだから。」
「尊、今日帰ってきたらまた夜勤?」
「今日は、普通の外来だよ。だから、5時半には上がれるよ。」
「分かった。」
「早く仕事終わらせて、遥香の帰り待ってるからな。」
「ありがとう。」
「遥香?前にも言ったよな?不安なら俺の胸に来いって。その様子だと、まだ不安が残ってるんだろ?だから、帰ったら遠慮なく自分の不安をぶつけていいから。」
尊には、何も言わなくても伝わるよね。
私は、何も言えずにいた。
嬉しくて涙が溢れ出す。
「泣いてると、発作出るから学校行けなくなるよ?ちゃんと顔を上げて。」
「うん…。」
「泣き止むまで電話つなげてていいから。」
そんな優しい言葉が私の涙腺を崩壊させるんだよ。
いつもそばで支えてくれる尊が心強い。
眩しい朝の光で私は目を覚ました。
体を半分起こすと、昨日みたいな頭痛も怠さもなくなっていた。
よかった。今日は学校に行ける。
「おはよう、遥香ちゃん。」
「輝先生?何で?」
「昨日、そのまま泊まらせてもらったよ。尊が夜も離れないでくれって言われたから。昨日、遥香ちゃんが寝てから何回も電話あって、遥香ちゃんの様子を気にしてたよ。」
「尊が?」
「うん。電話してあげな。」
「今かけても大丈夫かな…?」
「大丈夫だよ。まだ、朝の回診は始まらないからね。」
私は朝陽先生にお辞儀をしてから、自分の部屋に向かい電話をかけた。
「遥香!?」
ずっと聞きたかった声。
やっぱり安心する。
「尊、ごめんね。心配かけちゃったみたいで。」
「そんなことはいいよ。それより、熱は?下がったか?」
「下がったと思う。まだ、体温測ってないの。」
「まだ、起きたばかり?」
「そう。」
「声がまだ眠そうだもんな。昨日、喘息出たって聞いたんだけど、今呼吸はしづらくない?」
そういえば、昨日の夜中急な息苦しさに目を覚ました。
それで、すぐに喘息の発作がでたんだった。
でも、胸は苦しくない。
「うん。ちゃんと空気吸えてるよ。」
「ちょっと、携帯を自分の胸にあてて深呼吸してみて。」
え?何で?
もしかして疑ってる?
疑問には思ったけど私は携帯を胸に押し当て尊の言う通りに深呼吸をした。
「よし。大丈夫そうだな。」
「尊、心配しすぎ。」
「遥香のこと大切だから。熱がないなら学校に行ってもいいけど、具合悪くなったらちゃんと保健室行くこと。梓にもちゃんと行っておくから。」
「うん。」
「遥香?言いたいことあるだろ。」
やっぱり、尊は鋭い。
私は、尊に言われた日からずっと考えていた。
父親のお墓参りのことを。
でも、私は決心できた。
ちゃんと、命日の12月25日に会いに行こうって。
私も、いつまでも会わないわけにはいかない。
お父さんのことは、大切に思っていたから。
「尊?私、12月25日に会いに行く。お父さんに。ちゃんと、お墓参りしてくるから。」
「遥香。俺もその日は休みもらったから一緒に行こう。」
え?
もう休みもらってたの?
尊は、分かってたんだ。
お父さんが亡くなってから、お通夜もお葬式も出してもらえず、あの日が最後だった。
ちゃんとお別れもしてなくて、ずっと会いたかった。
「遥香?泣いてるの?」
「だって…尊…分かってたの?私が…」
「ちゃんと分かってたよ。遥香が、お父さんに会いたいって事は。あの日以来、会えてないんだろ?それなら、ちゃんと拝んで心の中でお話してきな。」
「尊…私、ちゃんとお父さんの家族と話せるかな。」
「遥香、ちゃんと話せなくてもいいんだ。最初から、ちゃんと話せなくても徐々に打ち解けていけばいいと思う。たくさん時間がかかったっていいんだよ。だって、遥香が大好きだったお父さんのお姉さん、それからそのご家族なんだから。家族なんだから。」
「尊、今日帰ってきたらまた夜勤?」
「今日は、普通の外来だよ。だから、5時半には上がれるよ。」
「分かった。」
「早く仕事終わらせて、遥香の帰り待ってるからな。」
「ありがとう。」
「遥香?前にも言ったよな?不安なら俺の胸に来いって。その様子だと、まだ不安が残ってるんだろ?だから、帰ったら遠慮なく自分の不安をぶつけていいから。」
尊には、何も言わなくても伝わるよね。
私は、何も言えずにいた。
嬉しくて涙が溢れ出す。
「泣いてると、発作出るから学校行けなくなるよ?ちゃんと顔を上げて。」
「うん…。」
「泣き止むまで電話つなげてていいから。」
そんな優しい言葉が私の涙腺を崩壊させるんだよ。
いつもそばで支えてくれる尊が心強い。