LOVE物語2
ーside尊ー
大翔君から、連絡があって頭が真っ白になった。
朝は熱がなかったのに、高熱を出して倒れたなんて…。
今までの疲れが一気に来たのかもな。
ずっと頑張ってたもんな。
そんなことを考えながら、大学へ向かい保健室に入るとぐったり眠っている遥香。
診察をしようとしたけど、千尋ちゃんから状況を聞いてやっと安心した。
遥香のことで頭がいっぱいで気づかなかったけど、遥香の応急治療をしてくれたのは6年間お世話になった夏目先生だった。
「尊、この子喘鳴出てるから発作起きるかもしれない。」
「喘鳴出てるんですか!?」
「うん、今までは喘鳴なかった?」
「とりあえず、今のところはずっと落ち着いていたんです。」
「きっと、勉強の疲れかもしれないな。」
「そうですね。」
遥香の手を握った。
熱で苦しい表情をする遥香を見て心が痛くなった。
今までの努力が、裏目に出て体調に現れたことは少しだけ複雑な気持ちになる。
「せっかく頑張ってきたのにな…。」
「尊…」
「遥香!大丈夫か?」
目を覚ました遥香。
点滴でつながれた方の手で酸素マスクを外そうとしていた。
「苦しい?」
ゆっくり頷く遥香。
「外して…」
「ごめんな、まだ熱も高いし外せないんだ。」
「遥香、大丈夫?」
「千尋、大翔。ありがとう。」
「いいんだよ、幼なじみなんだから遠慮はなしだろ。」
「そうよ。私と大翔はいつでも遥香を助けるんだから。いつも遥香が、私と大翔を助けてくれてるみたいに。」
「私…そんな助けたことしてない…」
「何言ってるんだよ。俺は遥香の笑顔に何度救われてきたと思ってるんだ?バスケの試合とかあの笑顔と応援があったから俺は頑張ってこれてるんだよ?」
「私もそうよ。だから、これからも3人で助け合っていこう?」
「ありがとう。」
「遥香ちゃん、素敵な友達持ったね。」
ずっと黙っていた夏目先生。
本当、遥香の周りには必ず誰かがいる。
みんな、遥香のことを大切に思ってる。
俺もその1人。
「遥香。お疲れ様。よく頑張ったな。」
遥香のおでこに手を当てた。
「尊…ありがとう。」
「千尋ちゃん、大翔君。今日はありがとう。暗くなる前に帰りな。」
「じゃあ、後はお願いします。遥香、尊さんにしっかり甘えるんだよ?」
「え!?」
遥香は目を丸くして千尋ちゃんのことを見ている。
そうだよ。
もっと甘えてくれていいのに。
遥香は、まだ甘えたり自分からこうしてほしいって言ってきたことがない。
まぁ、そのことに関してはゆっくり時間をかけてでいいと思う。
焦るつもりもないし、遥香を焦らすつもらもないしな。
頼ってほしいのは変わりないけど。
徐々に俺を頼りにしてくれてるみたいだし。
「じゃあ、またね遥香。」
「月曜、学校で待ってるから。」
「うん。」
千尋ちゃんと大翔君は部屋から出た。
「遥香ちゃん、熱はかってみようか。」
「はい…」
「まだ、声がかすれてるな。」
遥香に口を開けるように促し、喉の腫れ具合を見た。
だいぶ赤いし腫れてるな…。
しばらくすると、体温計が鳴った。
数値を見た遥香は再びベットに戻ってしまった。
「遥香、体温計見せて。」
遥香の手から体温計を取った。
39.5
まだ高いな…。
「とりあえず、病院へ連れていきます。夏目先生、ありがとうございました。」
「いいえ。立派な医者になったな。」
「まだまだです。」
夏目先生に頭を下げてから遥香を姫抱きにして車の後部座席に乗せた。
「遥香、もう少し頑張ってな。」
「尊…病院行くの?」
「あぁ。辛いだろ?点滴だけして帰ろう。」
「入院…しない?」
「したくない事はちゃんと分かってるから。俺がそばにいるから、心配しなくて大丈夫だよ。」
「よかった…。」
ほっとしたように眠る遥香。
病院に着き、急いで処置を行った。
「近藤さん、遥香が高熱出した。仮眠室を開けておいてくれないか?」
「分かりました!」
点滴をつなげ遥香を仮眠室に運んだ。
早く良くなってな。
そう願い込め、遥香の手を握った。
大翔君から、連絡があって頭が真っ白になった。
朝は熱がなかったのに、高熱を出して倒れたなんて…。
今までの疲れが一気に来たのかもな。
ずっと頑張ってたもんな。
そんなことを考えながら、大学へ向かい保健室に入るとぐったり眠っている遥香。
診察をしようとしたけど、千尋ちゃんから状況を聞いてやっと安心した。
遥香のことで頭がいっぱいで気づかなかったけど、遥香の応急治療をしてくれたのは6年間お世話になった夏目先生だった。
「尊、この子喘鳴出てるから発作起きるかもしれない。」
「喘鳴出てるんですか!?」
「うん、今までは喘鳴なかった?」
「とりあえず、今のところはずっと落ち着いていたんです。」
「きっと、勉強の疲れかもしれないな。」
「そうですね。」
遥香の手を握った。
熱で苦しい表情をする遥香を見て心が痛くなった。
今までの努力が、裏目に出て体調に現れたことは少しだけ複雑な気持ちになる。
「せっかく頑張ってきたのにな…。」
「尊…」
「遥香!大丈夫か?」
目を覚ました遥香。
点滴でつながれた方の手で酸素マスクを外そうとしていた。
「苦しい?」
ゆっくり頷く遥香。
「外して…」
「ごめんな、まだ熱も高いし外せないんだ。」
「遥香、大丈夫?」
「千尋、大翔。ありがとう。」
「いいんだよ、幼なじみなんだから遠慮はなしだろ。」
「そうよ。私と大翔はいつでも遥香を助けるんだから。いつも遥香が、私と大翔を助けてくれてるみたいに。」
「私…そんな助けたことしてない…」
「何言ってるんだよ。俺は遥香の笑顔に何度救われてきたと思ってるんだ?バスケの試合とかあの笑顔と応援があったから俺は頑張ってこれてるんだよ?」
「私もそうよ。だから、これからも3人で助け合っていこう?」
「ありがとう。」
「遥香ちゃん、素敵な友達持ったね。」
ずっと黙っていた夏目先生。
本当、遥香の周りには必ず誰かがいる。
みんな、遥香のことを大切に思ってる。
俺もその1人。
「遥香。お疲れ様。よく頑張ったな。」
遥香のおでこに手を当てた。
「尊…ありがとう。」
「千尋ちゃん、大翔君。今日はありがとう。暗くなる前に帰りな。」
「じゃあ、後はお願いします。遥香、尊さんにしっかり甘えるんだよ?」
「え!?」
遥香は目を丸くして千尋ちゃんのことを見ている。
そうだよ。
もっと甘えてくれていいのに。
遥香は、まだ甘えたり自分からこうしてほしいって言ってきたことがない。
まぁ、そのことに関してはゆっくり時間をかけてでいいと思う。
焦るつもりもないし、遥香を焦らすつもらもないしな。
頼ってほしいのは変わりないけど。
徐々に俺を頼りにしてくれてるみたいだし。
「じゃあ、またね遥香。」
「月曜、学校で待ってるから。」
「うん。」
千尋ちゃんと大翔君は部屋から出た。
「遥香ちゃん、熱はかってみようか。」
「はい…」
「まだ、声がかすれてるな。」
遥香に口を開けるように促し、喉の腫れ具合を見た。
だいぶ赤いし腫れてるな…。
しばらくすると、体温計が鳴った。
数値を見た遥香は再びベットに戻ってしまった。
「遥香、体温計見せて。」
遥香の手から体温計を取った。
39.5
まだ高いな…。
「とりあえず、病院へ連れていきます。夏目先生、ありがとうございました。」
「いいえ。立派な医者になったな。」
「まだまだです。」
夏目先生に頭を下げてから遥香を姫抱きにして車の後部座席に乗せた。
「遥香、もう少し頑張ってな。」
「尊…病院行くの?」
「あぁ。辛いだろ?点滴だけして帰ろう。」
「入院…しない?」
「したくない事はちゃんと分かってるから。俺がそばにいるから、心配しなくて大丈夫だよ。」
「よかった…。」
ほっとしたように眠る遥香。
病院に着き、急いで処置を行った。
「近藤さん、遥香が高熱出した。仮眠室を開けておいてくれないか?」
「分かりました!」
点滴をつなげ遥香を仮眠室に運んだ。
早く良くなってな。
そう願い込め、遥香の手を握った。