LOVE物語2
ーside遥香ー
急な胸の苦しみで私は目を覚ました。
初めて陥る感覚で不安だった。
尊は、布団で眠っている。
苦しすぎて、起こすにも起こせない。
何とかナースコールに手を伸ばし押す事はできた。
お願い。
誰かこの苦しみから開放して。
「どうされました?」
言葉ができなかった。
「白石さん!?」
ナースステーションでバタバタしている音が聞こえた。
「今伺います!」
「…はる?…おい!遥香!?」
私の発作で尊のことを起こしてしまった。
「大丈夫だからな。」
そういいながら尊は背中をさすってくれる。
ナースコールが垂れ下がっているのを見て、私がナースコールを押したことに気付いた。
「遥香ちゃん!?」
「酸素マスクと吸入器とステロイド剤持ってきて。あとタオルとバイタルもはかるからその準備を。」
「はい。」
止まりそうにない発作が私を襲う。
「持ってきました!」
「遥香?ゆっくり深呼吸しような。」
「…みこ…たすけて…」
「うん。大丈夫。大丈夫だよ。」
尊は、ゆっくり私に吸入させてくれた。
薬と吸入でようやく発作が落ち着いた。
もう、怖くて眠れない…。
「…。」
尊が、さっきから真剣な表情で私の胸の音を聞いている。
なんて言われるか怖くて、尊の白衣を握りしめていた。
「遥香?まだ苦しいか?」
「苦しくないよ…。」
「喘鳴があるからまた発作が起きるかもしれないな。」
体を半分だけ起こしているから、さっきより呼吸がしづらくはない。
「無理に寝ろとか言わないから安心して。いつ発作が出るのか不安で眠れないことはちゃんと分かってるから。」
尊は、私の気持ちを汲み取ってくれた。
発作が夜中に起こす事は珍しいことじゃない。
だけど、さっきみたいなあんなに苦しさは初めてだった。
「尊…?」
「ん?」
「あんなに苦しい発作、初めてだったんだけど。」
「ほら、俯くなって。」
俯く私の顔をあげた。
「遥香は、喘息以外なにも異常はないから安心して。今日は、リハビリも頑張ったし疲れが溜まって、いつも以上に辛い発作が起きた。それと、最近ご飯をちゃんと食べられてないから、体力が落ちたのかもしれないな。明日は、リハビリはお休みしよう。」
「本当に?」
「本当だよ。だから、何の心配もいらないよ。」
「…うん。」
私はしばらく尊の胸にもたれかかっていた。
そんな私を、尊は抱きしめ頭を撫でてくれる。
「退院したら、どこ行きたい?」
「え?」
「今、1番行きたい所はないか?」
いきなり言われても…。
行きたい所か…。
「遊園地。」
「よし。退院したら遊園地行こうな。」
「いいの?」
「あぁ。」
「やった。私頑張れるよ。」
「一緒に行こうな。遊園地。」
「うん!」
尊とデートらしいことをした事はまだない。
だから、その約束が嬉しかった。
安心できる腕の中で、私は再び眠りについた。
急な胸の苦しみで私は目を覚ました。
初めて陥る感覚で不安だった。
尊は、布団で眠っている。
苦しすぎて、起こすにも起こせない。
何とかナースコールに手を伸ばし押す事はできた。
お願い。
誰かこの苦しみから開放して。
「どうされました?」
言葉ができなかった。
「白石さん!?」
ナースステーションでバタバタしている音が聞こえた。
「今伺います!」
「…はる?…おい!遥香!?」
私の発作で尊のことを起こしてしまった。
「大丈夫だからな。」
そういいながら尊は背中をさすってくれる。
ナースコールが垂れ下がっているのを見て、私がナースコールを押したことに気付いた。
「遥香ちゃん!?」
「酸素マスクと吸入器とステロイド剤持ってきて。あとタオルとバイタルもはかるからその準備を。」
「はい。」
止まりそうにない発作が私を襲う。
「持ってきました!」
「遥香?ゆっくり深呼吸しような。」
「…みこ…たすけて…」
「うん。大丈夫。大丈夫だよ。」
尊は、ゆっくり私に吸入させてくれた。
薬と吸入でようやく発作が落ち着いた。
もう、怖くて眠れない…。
「…。」
尊が、さっきから真剣な表情で私の胸の音を聞いている。
なんて言われるか怖くて、尊の白衣を握りしめていた。
「遥香?まだ苦しいか?」
「苦しくないよ…。」
「喘鳴があるからまた発作が起きるかもしれないな。」
体を半分だけ起こしているから、さっきより呼吸がしづらくはない。
「無理に寝ろとか言わないから安心して。いつ発作が出るのか不安で眠れないことはちゃんと分かってるから。」
尊は、私の気持ちを汲み取ってくれた。
発作が夜中に起こす事は珍しいことじゃない。
だけど、さっきみたいなあんなに苦しさは初めてだった。
「尊…?」
「ん?」
「あんなに苦しい発作、初めてだったんだけど。」
「ほら、俯くなって。」
俯く私の顔をあげた。
「遥香は、喘息以外なにも異常はないから安心して。今日は、リハビリも頑張ったし疲れが溜まって、いつも以上に辛い発作が起きた。それと、最近ご飯をちゃんと食べられてないから、体力が落ちたのかもしれないな。明日は、リハビリはお休みしよう。」
「本当に?」
「本当だよ。だから、何の心配もいらないよ。」
「…うん。」
私はしばらく尊の胸にもたれかかっていた。
そんな私を、尊は抱きしめ頭を撫でてくれる。
「退院したら、どこ行きたい?」
「え?」
「今、1番行きたい所はないか?」
いきなり言われても…。
行きたい所か…。
「遊園地。」
「よし。退院したら遊園地行こうな。」
「いいの?」
「あぁ。」
「やった。私頑張れるよ。」
「一緒に行こうな。遊園地。」
「うん!」
尊とデートらしいことをした事はまだない。
だから、その約束が嬉しかった。
安心できる腕の中で、私は再び眠りについた。