それでも君が好きだった
悠斗のスキは゛好き”だったということも、
相手が兄ちゃんで、男であるということも、
あたしが悠斗を゛好き”なのも、
そんなこと全て、理由なんて存在し無くて、
不変であることも…
「どーでもいいじゃん」
あたしはそう言って店員の呼び出しボタンを押した。
「そだね」
ピンポーン
―ほら、正解だって。
安っぽい音がニセモノみたいな店内に鳴り響いた。
その中でただひとり
ブレずに微笑む悠斗は、
やっぱりひどく綺麗で…
綺麗すぎた。