チャット恋愛注意報!!(新)


……伝えたい?

え、それって、“誰”に……?



「YUKI、伝えたい…って……」

「面白い奴が居た、って匿名掲示板に書こうかと思って」

「……えぇー!? ちょ、それ絶対ダメだからねっ!?」


「ふふっ…冗談だよ。 さ、会計しておいで」

「……ほんっとうに冗談?」

「はい、冗談です」



……本当かなぁ。

YUKIって時々、肯定とも否定ともわからない笑みを浮かべるから困る。

まぁ……さすがに匿名掲示板に私たちのことを書いたりはしないと思うけど……。



「……じゃあ、お財布の会計してくるね?」

「うん、俺この辺で待ってるから」

「わかった」



ひらひらと手を振って微笑むYUKIを見つめたあと、レジへと向かう。

レジにはお客さんが居なかったから、すぐに会計を済ませることが出来た。


そして、そのあとすぐ。

さっきの場所へと戻り、YUKIと合流する。



「さて。 じゃあ次はどこに行く?」

「んーっと、新幹線は17時だったよね? で、今は15時50分……うわー、意外と時間少ないねぇ……」

「バスでの移動、帰りは結構かかったからね。 サクラの方の電車は何時?」


「あ、ちょっと待ってね、検索してみるから」



携帯で時刻表を検索する。

えーっと……このあとだと、16時20分、17時34分、18時45分……。

ハァ……田舎ってほんとヤダ。

1時間に1本しかないとか、キツすぎるでしょー……。


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