チャット恋愛注意報!!(新)
気付かれてるのに、無理に隠しても仕方ない。
そう思ったから、私は素直にテンションの低さを認めることにした。
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サクラ>フジヤマは凄いね。確かに私、今ちょっとテンション低いかも
フジヤマ>俺は天才だからなw
フジヤマ>で、どうした? ユージにエロいことでも言われたかー?
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連続で画面に表示されたフジヤマの言葉に、クスッと笑う。
「もー……フジヤマってば、ほんと馬鹿なんだから……」
……でも、ちゃんと心配してくれている。
だって、『どうした?』って聞いてるフジヤマの言葉に、『(笑)』も『w』もついていないから。
「フジヤマは馬鹿だけど、とっても優しい人だ」
……文字だけで気持ちを表すのは、とっても難しい。
だけどそれでも、ずっと一緒に居ると気付くものだね。
ほんの少しだけ違う、いつもの態度。
私のテンションの低さがフジヤマに伝わったように、私にも、フジヤマの優しさが伝わってくるよ。
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サクラ>ユージはフジヤマと違うから大丈夫だよw
フジヤマ>え、俺エロくないよ? 優しいよ?
サクラ>その言葉が既に嘘臭いw
フジヤマ>確かになw ってうるせーわw
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画面にテンポよく表示される言葉に、また笑う。
やっぱり私、この空間が好きだ。
フジヤマと話していたら、さっきまで感じてた不安なんて全部吹っ飛んだ。