チャット恋愛注意報!!(新)
画面を見つめ、操作していくユージ。
私はそれを祈るような気持ちで見つめていた。
「……あぁヤバい、これフジヤマだ。 フジヤマが“居る”」
「えっ……」
フジヤマ。
……あのメアドは、本当に本当にフジヤマ……?
「あ、の……携帯、見てもいい……?」
「もちろん」
差し出されたユージの携帯を、緊張しながら受け取る。
そして、意を決して見た画面には……確かにフジヤマが“居た”。
「フジヤマらしいよね。 俺が本物のユージかどうかハッキリしてない状態なのに、写メを送ってくるなんてさ」
「……ほんと、フジヤマって馬鹿だね……」
「でもよかった。 これでまた、ちゃんと話せるよ」
「……うんっ……」
胸がギューッと締め付けられて、涙がポロリとこぼれ落ちる。
【俺ですけど何か?】
そう書かれたメールには、写真が添付されていた。
麦わら帽子をかぶってピースする無精髭の男性……それは、紛れもなく私たちの知ってるフジヤマだった。