チャット恋愛注意報!!(新)


「YUKIは……雪村さん…は、フジヤマとユキさんのやり取りを見てたんだよ」



YUKIとユキさん。

同じ名前を声で伝えるの難しいから、YUKIのことを『雪村さん』と呼ぶ。

少しでもわかりやすく、伝えやすいように。



『……え、ちょっと待って。 雪村が6年前を知ってる? 俺とユキのやり取りを見てた…ってこと?』

「うん。 この話、手紙に書いてあって……あ、ほら、私と雪村さん二人で出かけたでしょ? その時、雪村さんが私のカバンにこっそり手紙を入れてたみたいなんだ」

『……』


「……雪村さんのモデルはユキさんなんだよ。 ユキさんが居たから……ユキさんを知っていたから、雪村さんはYUKIとして喋ってたんだよ」



前にフジヤマは言っていた。 YUKIとユキさんを重ねて見てた、って。

ユキさんに似てたから好きになったんだ、って。


……それは、至極当然だったんだ。

だってYUKIはユキさんを模倣していたんだから。


ユキさんに恋をしていたフジヤマが、『女子大生のYUKI』を好きにならないわけがない。


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