チャット恋愛注意報!!(新)
『……さてと、じゃあそろそろ切るよ。 “ゆき”からメールが来てるかもしれないしな』
「あ、うんっ……」
『あぁそうだ、お前らチャットの外から覗くだけじゃなくて、ちゃんと中まで入ってこいよ? お前らが居なきゃ、俺一人でつまんねぇじゃん?』
「……うん、わかった」
『じゃ、またチャットでな』
そう言ったあと、フジヤマは電話を切った。
ゆっくりと息を吐きながら、電話を耳から離す。
そしてそのあと、ユージと隣に行ってチャット画面を見つめた。
「……フジヤマの携帯に、連絡来てるといいね」
「うん。 今 来てなくても、そのうち連絡があったらいいなって思う」
「うん」
そう言いながら、私たちは微笑み合った。
……画面に表示されている、『高校生ルーム8』。
そこに残されている『ゆき』という名前に視線を移し、また小さく息を吐き出した。
「……また、みんなでチャットしたいね」
みんなでチャットしてた日々を思い出したら、また涙が溢れ出してきた。
みんなで笑い合ってた日々……日常だった頃が、ただただ懐かしい。