チャット恋愛注意報!!(新)
「……ユージって、ふふっ……そういうので泣いちゃうんだ……」
「うん、普通に泣く。 ……あっ、別にアニメだけで泣くわけじゃないよ? 邦画でも洋画でも高確率で泣くし、可愛い動物の写真を見て泣く時も……って、なんで俺は泣くことを自慢気に言ってんだ。 えーっと、うん……とにかく、泣きたい時は誰だって泣く。 それ当たり前っ。 はい、以上っ」
「ふふっ……うん、そうだね。 みんな、泣きたい時は泣くもんね」
「うん、当たり前、当たり前」
当たり前。 と言いながらも、ユージはなんだか恥ずかしそうに視線を逸らした。
そんなユージを見つめながら、私はクスクスと笑みをこぼす。
さっきまで泣いていたのが嘘のように、今は楽しくて幸せな気分。
ユージが、私の涙を笑顔に変えてくれたんだ。
「……ユージ、ありがとね」
小さくそう言った私に、ユージは何も言わなかった。
ただただ、私の頭を優しくポンポンと叩くだけ。
『気にしなくていいよ』とか、『大丈夫だよ』とか、きっとそういう意味で頭を叩いたんだと思う。
だから私は自然と笑顔になり、ユージもまた、私を見て微笑んだ。