チャット恋愛注意報!!(新)


今日もまた、普段と変わらないやり取りでみんなと笑い合う。

と、思っていたんだけど……、



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 フジヤマ>じゃあ全員揃ったし、ちょっと俺の提案聞いてっ!!


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……フジヤマのその言葉で、みんなの書き込みが一斉に止まる。

もちろん、私もだ。



「どうしたんだろ?」



フジヤマの言った『提案』がなんなのか、まったくわからない。

そんな状態で、私はパソコンの画面を見つめていた。



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 フジヤマ>なぁなぁ、今度このメンバーでオフ会しない?


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……え、オフ会?

それって、リアルで会う…ってこと……?



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 フジヤマ>ほら、俺ら結構近いとこ住んでるじゃん?

 ユージ>うん、だから仲良くなったようなもんだしねw

 フジヤマ>うんうん、その通り!!

 フジヤマ>チャットで2ヶ月も顔会わせてんだからリアルでも会おうぜw


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……『高校生ルーム8』で初めて話した時、私とユージは同じ県に住んでいることがわかった。

と言っても、ユージの住んでる町までは電車で数時間かかるけどね。


でも、同じ県に住んでるからこそすぐに仲良くなったんだ。

そのあと入室してきたフジヤマは『俺 隣の県だよっ!!』と興奮気味に言って、YUKIも『私も結構近いよー』と嬉しそうに言ってたっけ。


だからこそ私たちは、他の人たちもずっとずっと仲良くなったんだ。


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