チャット恋愛注意報!!(新)
「……クラスメートと目を合わせることすら怖いって思ってるから、やっぱり難しいよ」
俯きながら小さな笑みをこぼす。
そんな私に、ユージは静かに言った。
「俺も似たような感じだよ。 でも、俺は頑張ってみようと思ってる。 オフ会に行くって決めた時みたいに、自分から動いてみるよ」
優しい声のユージを、そっと見つめる。
その顔もまた、声と同じように優しいものだった。
「学校が始まったら、今まで避けてきたことを精一杯にやってみるつもり。 全然上手く行かないかもしれないし、恥ずかしい思いもするかもしれないけどね」
天井へと視線を移したユージは、小さく息を吐いてから微笑んだ。
「……最近、ずっと思ってるんだ。 チャットの中の『ユージ』みたいに、リアルでも笑っていたい、って。 俺は今、“俺”を変えたいんだよ」
……自分を変えたい。
ユージは、ずっとそう思っていたんだ……。