チャット恋愛注意報!!(新)


「……私も、頑張ってみる」

「うん」

「本当に、ほんの少しかもしれないけどね……」


「それでいいんだよ。 まず1歩。 その1歩が無くちゃ、何も始まらないんだから」



私の体をそっと離したユージが、ニコッと笑った。


……まずは1歩、か……。

うん、そうだよね。

1歩目が無くちゃ、何も始まらない。


だから、ほんの少し頑張ってみよう。

……まずは、クラスメートと話をすること……かな?



「……どうしよう、クラスメートと話すって考えたらメチャクチャ緊張してきたっ」

「大丈夫、案ずるより産むが易しって言うし」

「産むが易し…って、子供産んだことなんてないんだからわかんないよー……」


「あはは、それもそうか。 まぁ、それを言ったら俺なんて一生わかんないことだけど。 でも、きっと大丈夫だよ」



大丈夫。 と言ったあと、ユージはまた私の頭をポンポンと叩いた。


< 335 / 350 >

この作品をシェア

pagetop