チャット恋愛注意報!!(新)


【 さっきのメールで、サクラは俺に「頑張ってる」って言ったけど、サクラだって頑張ってんだろ?
 お前が頑張ってる話、俺も秀一から聞いてるよ。

 さすが俺のサクラっ!!
 なーんて言ったら、ユージに蹴られそうだなw

 でもさ、マジで凄いなって思ってるよ。
 俺は学校のことなんて全然頑張ってなかったもん。
 前にも言ったけど、俺はチャットするためだけに生きてた人間だから(笑)

 本当にお前は凄いよ。
 俺もお前のこと、ずっとずっと応援してる。

 俺だけじゃなくて、秀一も千歳も、もちろんユージもそう。
 俺たちはいつだってお前の味方だよ。 】



……さっきまでの雰囲気とは違うメール。

フジヤマの想いが込められた、大切な言葉がそこに綴られていた。



「……もぉ。 フジヤマってば、私を学校で泣かす気?」



胸がキュッと締め付けられて、熱くなる。


……みんなは、いつだって私の味方。

その言葉がどうしようもないくらいに嬉しい。



【 フジヤマ、ありがとう。
 私、自分に出来ることを精一杯に頑張るね。 】



そう書いたメールを送信し、窓の外を静かに眺める。



季節は、もうすぐ冬本番。

外では冷たい風が吹いているけれど、私の心は新緑が芽吹く春のように、ポカポカと温かくなっていた。






 ─END─


< 346 / 350 >

この作品をシェア

pagetop