チャット恋愛注意報!!(新)
「サクラ、携帯貸して」
「わっ、ちょっと……!!」
「なんかさー、YUKIのこのメール、いつもと違くね?」
「……え、そうかな?」
「普段はもっとうるせーじゃん。 メールにうるせーって言うのもどうかと思うけど。 でもなんかさ、雰囲気が違う感じしない?」
……そう言われるとそうかもしれない。
普段のYUKIなら顔文字を使ったり『(笑)』を使ったりしてるけど……今日のYUKIは、全くそういうのを使っていない。
どうしたんだろう?
何か、あったのかな……。
「なぁ、サクラより先に来てたってことは、今もこの辺に居るってことだよな?」
「う、うん……多分……」
「じゃあなんで声かけてこないのかなぁ。 俺がイケメン過ぎて出づらいとか?」
「……いや、それはないと思う……」
と話してる時に、ユージがペットボトルを持って戻ってくるのが見えた。
「あ、フジヤマっ。 あれユージだよっ」
小さく手を振る私に、ユージは微笑む。
……で、私の隣に居るフジヤマを見たあとは、くつくつと笑い出した。
「ちょー待って、フジヤマってフジヤマすぎない?」
それが、私たちの近くにやってきたユージの第一声だった。