チャット恋愛注意報!!(新)
……そんな私の言葉を聞いたみんなが、それぞれに振り返った。
「あったり前だろ。 つーかチャットは俺の生活の一部だからなっ」
けらけらと笑うフジヤマは、いつも通りの馬鹿で面白いフジヤマで。
「……また、『高校生ルーム8』で」
と言ったユージは、やっぱりどこか寂しそうだけど、それでも笑っていた。
そして……、
「もちろん、リアルでも会うだろう?」
……真っ直ぐに私を見たYUKIは、クスッと笑ってから小さくそう言った。
……リアル……。
みんなとまた会える、ってこと……?
「おう、それも当たり前だ」
「……うん。 また必ず、全員で」
「んなもん、言わなくてもわかってんだろ?」
ニシシッと笑うフジヤマと、ホッとした顔のユージ。
YUKIは私のそばに来たと思ったら、ポン…と頭を静かに叩いた。
「大丈夫」
……大丈夫。
それだけ言ったYUKIは、再び私から離れて歩き出した。
……そっか。
私、またみんなとリアルで会えるんだ。
会っても、いいんだ……。
「……うん、大丈夫」
みんなの背中は、さっきまでは寂しそうだったけど、今は違う。
最初に会った時と同じように会話も増えて、凄く凄く楽しそうだ。
『次』がある。
YUKIがそれを示してくれたから、みんなに笑顔が戻ったんだ。