チャット恋愛注意報!!(新)
………
……
…
「じゃあ、また」
駅に着いたあと、YUKIはそう言って微笑んだ。
「あっ、YUKI……日傘、ありがとね」
出来る限り綺麗に畳んで、YUKIに手渡した。 ……と思ったら、すぐにまたYUKIから日傘が返ってきた。
「まだまだ日差しが強いから、サクラが使って?」
「え、でも……」
「『次』に会った時に返してもらうから大丈夫」
「……うん、わかった。 ほんと、ありがとね」
可愛い折り畳みの日傘をギュッと抱き締めながら、YUKIを見つめる。
そんな私に、YUKIはクスッと笑ってから小さく手を振った。
「YUKI、俺も『次』でいい? それともここで脱いだ方がいい?」
そう言ったのはフジヤマだ。
あ、そういえばフジヤマはYUKIにシャツを借りてたんだよね。
あまりに自然に着こなしてたから、すっかり忘れてた。
「脱いだら捕まるから、『次』でいいよ」
「オッケー、じゃあ今度会ったら返すわー」
「洗濯はしといてね」
「任せとけっ」
……何故か偉そうにVサインを出すフジヤマ。
本当に大丈夫だろうか……。
「YUKI、これ持っていって」
ふと、ユージが紙袋に入った何かを手渡した。
それは、お土産コーナーで買った名産品だ。