風姫
「…炎舞。」

私の周りに真っ赤な風が舞う。

「こんにちわ。」

「……」

「焔は元気だった?」
焔とはこの真っ赤な風の名前。 父様がそう呼んでいる場面をたまたま聞い た。

「……」
「そう。私は元気よ?」
私は風たちと会話ができる。 これは私と父様、そしてあの子しか使えない 特別な力。 会話ができるだけじゃない。 風の力も借りることができる。
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