恋しちゃえよ。いい加減。
「…………ちょっと。ねぇ。」


私の呼び掛けに椿は未だ不機嫌な感じで無視してくる。


私は深いため息をついて、開いていた手帳を閉じる。


「…………もぅ。打ち合わせやんないなら、帰るね。」



「待てよ。」



少しだけ強く捕まれた手首が痛い。



「打ち合わせ、やるよ。」



椿は鞄から私が以前送った資料を取りだし、打ち合わせを始めた。




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