恋しちゃえよ。いい加減。
「久しぶりに会ったのに、もう帰るの?……都。」


少し低めのゾクっとするほどセクシーな声。


後ろから腕を回されて、捕まえられた私。


あの男だ。


やっぱり、見つかってたんだ。



「……久しぶりね。椿。」


私は覚悟を決めて振り返る。


そこには、11年ぶりに会う


藤嶋 椿がいた。


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