オーロラの歌



俺の謝罪にさらに怒った母さんは、俺の頭を力づくで下げさせた。



『本当にすみません、うちの子が』


『ラジももう一回謝ろう?な?』


『えー』


『えー、じゃない!』


『…………ごめんなさい』



もう一度謝ると、校長先生はため息をついた。


まるで、しょうがない、とでも言うように。



これが、日常だった。


俺がイタズラを企てて、そのイタズラに生徒は笑い、先生は怒る。


そんな、くだらない日々。


それでも、俺にとっては最高な日々。



その日常は、ずっと続くと信じていた。


いつか砕けてしまうことなんて、想像すらしていなかった。




< 101 / 888 >

この作品をシェア

pagetop