オーロラの歌




三ヶ月後。




『このように、瞬間移動できる“テレポーテーション”という魔法は、どの魔法よりも体力の消耗が激しいので、一日三回までしかできません』



父さんの授業の締めくくりは、その言葉。


そして、授業終了のチャイムが鳴り響いた。



この頃になると、それぞれ自分の得意な魔法が何なのか、わかってくるようになる。


自分の体力、技術、センス。


それらを踏まえて、様々な系統のある魔法の中から、ひとつ、得意な魔法を決める。


もちろん、得意な魔法以外にも魔法は使える。


だが、得意な魔法とそうじゃない魔法のレベルは、桁違い。



俺が得意なのは――光の魔法。



得意な魔法を決めたことで、イタズラのバリエーションも増えた。


光のエネルギーを凝縮させた花火を打ち上げるとか、校内の光を俺の中に閉じ込めて暗くさせるとか。



さて、今日はどんなイタズラを仕掛けてやろうかな。




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