オーロラの歌






「♪~~ありがとうって微笑む 嬉しくて仕方ないんだ 君のそばにいさせてよ~~♪」



遠い遠いところから、歌が聴こえてくる。


これは、オーロラの歌……?


瞼の裏に映っていた昔の夢の映像が、だんだんと記憶の渦に飲み込まれていく。



あぁ、なんだろう。


過去の苦しみが光に変わって、心があったかい。



歌声が消えていく。


待って。


もう少し、聴かせて。


歌声の残り香を追いかけるように、重い瞼をゆっくりと持ち上げた。





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